EC(ネット通販)大国の中国で、年々存在感を高めているのが京東(ジンドン)集団(英語名JD.COM)だ。
京東はアリババグループに次ぐ現地EC2位。2014年にはIT大手の騰訊(テンセント)から出資を受け、急成長した。17年12月期の売上高は前期比約4割増の3623億元(約5.9兆円)。今年6月の同社創立記念セールは、累計注文額が約2.7兆円に上った。
そんな京東が注力するのが、実店舗との融合だ。同社の実店舗戦略を指揮する高級副総裁の王笑松(ワンシャオソン)氏に独占取材を行った。
──成長戦略として「無界小売」(実店舗とEC、物流機能を組み合わせたビジネスモデル)を掲げています。
ECを始めて14年、EC運営や物流インフラの構築、顧客情報の分析などで力を蓄えてきた。今後は誰でも、いつでも、どこでも買える環境を作っていく。
アリババも(ECと実店舗が融合した)「新小売り」を掲げているが、小売りに新しいも古いもない。われわれが大事にしているのは、消費者へのよい体験の提供と、コスト圧縮、そして効率をさらに高めることだ。目指すのは「ボーダーレスリテール」。海外を含めた小売業にわれわれのインフラを積極的に開放したい。
──今年、北京で生鮮スーパー「7FRESH(セブンフレッシュ)」が2店開業しました。
これまではECが主だったが、中国のオフライン(店舗販売)は巨大な市場だ。ここをいかにサポートしていくかが重要になる。
マルチチャネル化を推進
同店は生鮮食品が7割を占め、店舗の在庫は平均5日で1回転する。通常のスーパーの6倍近い効率だ。京東の物流・倉庫機能や顧客データを活用し、商品の自動補充システムも開発した。生鮮を中心としたのは、店舗での取り扱いが最も難しい商材だから。生鮮で成功すれば、他の商材の扱いも拡大できる。省人化などでコストを下げたうえで、食の安全・安心にもこだわっていきたい。
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