コマツが中国事業底入れで反攻へ "春節明け"商戦がカギを握る
需要回復は本物か──。建設機械国内最大手のコマツが、業績復調に向け確かな手応えを感じている。
注目が集まるのは、中国での販売動向だ。コマツなど外資メーカーによる販売台数は「4兆元景気対策」の効果が出た2010年度をピークに、15年度には5分の1以下にまで縮小。それが昨年7~9月期から前年同期比で増加に転じ、10~12月期には同8割近い伸びを示した。
コマツの中国における10~12月期の売上高は人民元安があっても32%増えた。独自の建機稼働管理システム「KOMTRAX」のデータを見ると、昨年2月から稼働時間のプラス基調が続き、建機ユーザーの仕事量増加を示唆していた。それが新車の売り上げにつながっている。
「中国政府が財政支出を拡大し、止まっていた地方のインフラ工事が動きだしている。大都市の不動産開発も活発で、建機需要にストレートに効いている」と、藤塚主夫副社長は話す。習近平国家主席が提唱する「一帯一路」構想関連の案件もあるという。
そして今中国では、年間販売台数の4割前後が集中する春節(旧正月)休暇明け商戦がスタート。今年は2月中旬からの約2カ月間が勝負となる。コマツの状況はまだ不明だが、環境は悪くない。
コマツや日立建機などに鋳鋼品や巻ばねなどの部材を納入している三菱製鋼の関係者は、「3月にかけての出荷量は近年にないぐらいの伸びを示している」と言う。
鉱山機械も反発の兆候
「中国政府は今秋の共産党大会までは景気を悪くしたくないとみられ、それまでは(建機販売も)今のようなペースで行くのでは」。藤塚氏も当面はポジティブに見る。
中国の動向は他国も刺激している。東南アジア最大市場のインドネシアでは、建機需要が昨年10~12月期に前年同期比65%増と急反発。中国が石炭の国内生産を抑えて輸入を増やしたことで、石炭価格上昇とともにインドネシアの炭鉱が増産に転じ、建機の買い替えが進んでいるのだ。
拡大する
鉱山機械は一般建機より付加価値が高い。資源メジャーは依然として投資に慎重だが、資源価格の底打ちとともに全体的な回復は近いとの見方は多い。コマツが約3000億円での買収を決めた米鉱山機械大手ジョイ社の黒字復帰も見えてきた。
さらに米国では、トランプ新政権が交通インフラなどの建設推進を掲げる。世界最大手キャタピラーの牙城だが、売上高の2割強を北米が占めるコマツにも追い風だ。
一方でリスクは、やはり中国経済だろう。建機需要、資源価格、為替すべてに響くからだ。「かつて建機市場の8割は先進国だった。その景気は循環的で、ある程度先が読めた。だが21世紀に入って中国が台頭した。世界市場の波長が短く急激になり、先が読みにくくなった」(藤塚氏)。優等生コマツはなお守りを固めながらの反攻となる。






















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