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セブン総帥の交代劇 井阪新体制に漂う不安 新体制発表の夜、鈴木会長は何を語ったか

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鈴木会長(中央)・村田社長(左下)が退いた後のセブンを井阪氏(右上)はどう率いるか。伊藤雅俊名誉会長(右下)、鈴木会長の二男である康弘取締役(左上)ら、関係者の思惑が交錯(撮影:尾形文繁、今井康一)

「未来から現在をとらえて、何をすべきか考えてほしい。現在の引き延ばしではなく、先見性を持つことが重要だ。そういう見方をして、これから成長してもらいたい」──。

セブン&アイ・ホールディグスの新体制が取締会で決議された4月19日。その夜、「新体制はこれでよかったのか」と質問した本誌記者に対し鈴木敏文会長は、新社長に言って聞かせるような口調で、そのように答えた。

セブン&アイは同日の取締役会で、コンビニエンスストア事業を運営するセブン-イレブン・ジャパン社長の井阪隆一氏を、セブン&アイの社長とする人事を決めた。鈴木会長と村田紀敏社長は退任し、残る取締役は全員留任。セブン-イレブンの社長には古屋一樹副社長が昇格し、セブン&アイ取締役にも就く。5月26日の株主総会を経て、新体制が発足する。

鈴木会長は4月7日、自らが主導した井阪氏のセブン-イレブン社長交代案が取締役会で否決されたことで、電撃引退を発表。「後継者は指名しない」と明言した。

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