米欧6カ国とイランとの核開発合意によって、イランの核燃料サイクルへの監視は強まるだろう。今後10年間は核開発計画がひそかに行われたとしても、米欧は発見できる可能性が高い。イランが協定を順守すれば、今後10~15年間は核兵器を手にできないだろう。
イランは6カ国(シリア、レバノン、イエメン、イラク、バーレーン、サウジアラビア)に対し、自国軍の派遣や反政府勢力への軍事支援をしてきた。だからこれら6カ国は、もしイランが核兵器を保有したらどれだけ攻撃的になるか、と考える。米外交の重点がスンニ派アラブ諸国からシーア派のイランへと移ることで、この地域の覇権がイランに移ってしまうと6カ国は感じている。
オバマ米大統領は、イランにおいて穏健派と過激派の間に闘争があり、米国が穏健派を支援すればうまくいくと考えているようだ。しかし、そのシナリオに過度な期待をするのは危険である。
「アラブの春」についていえば、物事が非常に速く革命的な形で進行したとき、結局、新たな体制はもろく、以前よりも悪い独裁主義に陥ることがよくある。
民主化が成功するかどうかのポイントの一つは、民主主義の基礎を形作るような制度の歴史があるかどうかだ。だが中東にはそれがない。その点が東欧との違いだ。一夜にして民主化を実現しようとすることは、民族や宗派による分断がある国においてはとりわけ危険だ。
政府がなくなれば混乱が起きるだけ
地域的、民族的な緊張にふたをしていた中央権力を排除すれば、それが大混乱を引き起こす。結果として過激なイスラム主義者グループの温床を形成してしまう。
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