東洋経済オンラインとは
政治・経済・投資 #世界を揺さぶり続ける

パリの日常から奪われたもの スタジアムと劇場が狙われた

6分で読める 有料会員限定
  • 陣野 俊史 文芸評論家・フランス文学者
親善試合後の「スタッド・ド・フランス」。多くの観客がピッチへ降りてきた(dpa/時事通信フォト)

フランソワ・オランド大統領が言うとおり、今のフランスが「戦争状態」であるならば、「スタッド・ド・フランス」のあるパリ郊外の町サン・ドニこそ、フランス国内の主戦場といえるだろう。

11月13日、このスタジアムで行われていたサッカー・フランス代表とドイツ代表との親善試合では、二度にわたって、スタジアム近くの店で「カミカゼ」(自爆テロ)があり、巻き添えで一人が亡くなった。テロはサン・ドニ以外でもライヴ会場「バタクラン」やレストランで続発し、129人が命を落としたのは既報のとおりである。

数日後、サン・ドニはもう一度、この「戦争」の場となる。18日未明、テロの首謀者と目される男が潜伏していた部屋へフランスの治安部隊が突入、3人の容疑者は、自爆した一人を含め全員死亡した。5000発の鋭弾が撃ち込まれたといわれる。

スタッド・ド・フランスは、1998年のワールドカップ・フランス大会のために造られた。同大会で優勝したフランスの強さとともにそのスタジアムの美しさは記憶に残っている。日本代表もこのスタジアムで2001年3月、フランス代表と試合を行ったことがある。5-0の惨敗で、パリの悲劇と呼ばれた。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

政治・経済・投資

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象