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サーベラス日本撤収へ 西武株放出で手仕舞い

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後藤社長率いる西武HDと米投資ファンドの間には何度も確執が表面化した。(撮影:今井康一)

米投資ファンドのサーベラスが西武ホールディングス株の放出に動いた。5月22日までに保有株(持ち株比率35%)の3割弱を、モルガン・スタンレーMUFG証券を通じ機関投資家などに売却。直近の株価水準から見て、1000億円超の売却代金を得たもようだ。投資元本1186億円のほとんどを回収した格好で、さらに放出を続けるものとみられる。

2014年4月の再上場に至るまで、サーベラスと後藤高志社長率いる西武経営陣には、1年半余りの激しい確執があった。焦点は再上場時の売り出し価格だ。サーベラスは、保有不動産の再開発や不採算が続くハワイのホテル事業の売却をブチ上げることにより、1株2000円以上の値付けに固執。対して西武経営陣は保守的な売り出し価格を主張したとされる。

溝が埋まらないままサーベラスは13年3月、1株1400円で敵対的TOB(株式公開買い付け)を実施。続く株主総会では、独自の取締役選任案で、経営陣を揺さぶった。その後歩み寄ったが、再上場目前に確執が再び表面化。西武株に対する投資家の需要が弱く、売り出し価格は仮条件の最低価格1600円で決定した。すると急きょ、サーベラスは売り出しを中止、波乱の再上場となった。

状況を一変させたのはアベノミクス相場だ。西武株はみるみる値を上げ、今年4月には3500円を突破し、直近まで予想PER(株価収益率)は30倍超で推移。16倍台の日経平均株価に比べ、かなり割高な水準に上がった。市場では、サーベラスが経営権奪取に向け追加投資するとの思惑がくすぶり、それが大きなプレミアムをつけた面がある。

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