実は激増「夫婦喧嘩が児童虐待になる」衝撃事実 7年で8倍!脳にダメージ与える「面前DV」

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児童虐待は、子どもの正常なこころ(精神)の発達を妨げる。そればかりでなく、虐待が脳の発達にも影響を与えることがわかってきた。

小児神経科医で福井大学子どものこころの発達研究センターの友田明美教授が、その研究の第一人者として知られ、過去にはNHKでも特集番組が放送されている。

そこでは、虐待というイメージからさらに広げた「マルトリートメント」(maltreatment/mal=悪い treatment=扱い)という概念を用いている。親(養育者)からの「不適切な養育」あるいは「避けたい子育て」ということになる。それは、知らず知らずのうちに、思わぬことが不適切となることもある。

マルトリートメントが子どもの脳を変形させる

例えば「心理的・精神的マルトリートメント」について言えば、「バカだ」「クズだ」と蔑むことや、差別したり、脅したり、罵倒を繰り返すことなどで、こころに外傷を与え、侵害する行為にあたる。言葉によるものが多く、「お前なんか生まれてこなければよかった」「なにをやらせてもダメだ」などの発言や面前DVも含まれる。

さらに言えば、体罰も精神的マルトリートメント、もしくは心理的虐待となる。人前での体罰は“自分はダメな人間なんだ”と「屈辱」「恥辱」を与えるからだ。

こうしたマルトリートメントや虐待が子どもの脳を変形させることが、MRI画像の調査研究から報告されている。

公表されている結果を大まかに言えば、体罰(身体的マルトリートメント)を受けた場合、前頭葉が変形している傾向がある。これらの部位が損なわれると、うつ病の傾向が高まり、気分障害、非行を繰り返す素行障害につながる。身体的マルトリートメントが最も影響するのが6~8歳頃とされる。

性的マルトリートメントは、視覚野に影響を与える。後頭葉に位置する視覚野の容積が減少し、とくに、11歳頃までに経験した子が際立つ。見たくない情景の詳細を見ないで済むように脳が適応したと考えられている。

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