GPIF、4月から外債の運用を25%に引き上げへ 実質1.7%の利回りを安定的に確保する狙い

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年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は外国債券での運用比率を25%とする方針を固めた。20年4月からの次期5カ年中期計画に盛り込み、年金財政上必要とされる実質1.7%の運用利回りを安定的に確保する狙いがある。写真は2018年11月、東京で撮影(2020年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 24日 ロイター] - 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は外国債券での運用比率を25%とする方針を固めた。国内債券の償還資金や利子・配当収入を外債投資に充てる。国が年金特別会計で保有する短期資産を含む積立金全体にかかる比率の見直しで、2020年4月から新たな運用指針を適用する。複数の関係筋が明らかにした。

社会保障審議会(厚生労動相の諮問機関)が30日に開催する資金運用部会での議論を踏まえ、正式に決める。20年4月からの次期5カ年中期計画に盛り込み、年金財政上必要とされる実質1.7%の運用利回りを安定的に確保する狙いがある。

現在は国内債券35%、国内株式25%、外国債券15%、外国株式25%を目安に積立金を運用している。新指針では「世界経済の成長の果実を長期的かつ安定的に獲得する」ことを基本とし、より均等な分散投資が可能な体制を整える。

GPIFは世界トップクラスの年金運用機関で18年度末の運用資産額は159兆余円と、自主運用を始めた2001年度以降で累積65兆円をこえる収益を得た。18年度までの実質運用利回りは年平均で2.87%となっている。GPIFは「(運用比率見直しに関しては)コメントできない」としている。

 

(山口貴也、梅川崇)

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