メルカリはアントラーズと何を企んでいるのか

親会社の社長が突然子会社の社長になった訳

メルカリが鹿島アントラーズと組み、共に「世界ブランド」を目指す(写真:©️KASHIMA ANTLERS)
異例中の異例といっていい。だが、これほど「超ポジティブ」な話も少ないだろう。フリマアプリ大手のメルカリが、鹿島アントラーズの株式を取得したのは今年7月末。その後、なんとその親会社の小泉文明社長が、鹿島アントラーズの社長に就任したのだ。そこまでして、小泉を走らせたものは何か。一体、メルカリやアントラーズはどこへ行こうとしているのか(文中一部敬称略)。

鹿島出身の父に連れられ、中1でサッカーの魅力にはまる

いつも夏休みになると、おじいちゃんの家に行った。周りは田んぼだらけ。何して遊ぶかといえば、家から近い、海に連れて行ってもらうくらい。子ども心に感じていたのは、何もない田舎の退屈さばかりだった。

1993年、Jリーグ開幕。

しかし、ある日突然、それは一変した。当時、中学1年だった少年は、Jリーグのスタートを機に完成した、カシマサッカースタジアムのオープニングゲームに連れて行ってもらった。

初めてのスタジアムでは、大きな歓声とチアホーンの音が鳴り響く。サッカー専用スタジアムの臨場感、そして見る人の“熱”に触れた。あっという間にサッカーの魅力にどっぷりはまった。

「アントラーズの存在によって、大きく発展していく地域の姿がありました。父は、自信満々に茨城の鹿島地域の出身であることを話すようになりました。それまでは、地域のことを話すなんてまったくなかったんですけどね。サッカー、そしてスポーツが持つ力を感じました」

2019年8月30日、Jリーグ開幕をきっかけにスポーツのとりこにされた13歳の少年は、鹿島アントラーズの代表取締役社長に就任した。その少年とは、メルカリ代表取締役社長である小泉文明のことだ。

次ページメルカリが親会社になって、鹿島は変わるのか?
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • 地方創生のリアル
  • 最新の週刊東洋経済
  • 競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
頂上決戦!ユニクロvs. ZARA<br>ファストファッション新時代

「フォーエバー21」が経営破綻し「H&M」も販売不振。世界のアパレル市場をリードするのは、首位を独走する「ZARA」と、猛追する「ユニクロ」となった。両社に加え、新興勢力の「ワークマン」「デカトロン」も含めた勝ち残り合戦を追う。