中国の暗部、幼稚園で児童への性的虐待発覚 成人の男が裸で「健康診断」を行う問題行動も

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園側に説明を求めるため23日に幼稚園の前に集まっていた親たちも、成分不明の錠剤を飲まされたり、裸で教室に立たされる罰を与えられるなど、子どもたちから一致する証言が出ていると話したという。

中国では、相次いで発覚する児童虐待事件によって、保育や初期教育産業に対する当局の手ぬるい規制や監督を巡る問題が表面化しており、幼稚園などに通う子どもたちに対する安全確保に大きな関心が集まっている。

RYBエデュケーションは24日、公式のマイクロブログで「今回の件で保護者の皆様や社会に大きな心配をかけたことを深くお詫びする」との声明を出し、園内に設置した監視装置を提出するなど当局の捜査に協力していると述べた。

「教師の給料を上げる必要がある」

中国教育部は23日、同園運営に対する特別調査に着手。全土の教育当局に、「こうした事例を警告ととらえるよう」指示した。

これまでも中国では、子どもたちが叩かれたり、棒で殴られたり、口を粘着テープで閉じられたりする事件がオンラインで拡散され、市民の怒りを呼んでいた。

今回の事件についても、ソーシャルメディア上では、大きな怒りの渦が巻き起こっており、テンセント・ホールディングス<0700.HK>のチャットアプリ「ウィーチャット(微信)」では、「RYBエデュケーション」が23日だけで7600万回もつぶやかれた。

「これらの事件は個別の案件かも知れないが、それが映し出すより深い問題を見過ごしてはならない。そのための法律を執行し、監督を強化し、教師の給料を上げる必要がある。保育産業が、非文明的な形で成長することは許されない」と、新華社は論評した。

中国の教育事業者は大きな投資を呼び込んでおり、一部の企業はグローバル市場に上場するなど、より高度な教育サービスを求めて急拡大する親世代からの需要の追い風を受けている。

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