東京都知事に小池百合子氏、大差で勝利 女性初、国政や市場への影響は軽微か
[東京 31日 ロイター] - 東京都知事選挙は31日、投開票が行われ、NHKや共同通信など国内報道各社は、無所属で立候補した元防衛相の小池百合子氏(64)が、自民・公明の推薦を受けた元総務相・増田寛也氏(64)らに大差をつけて勝利することが確実と伝えた。初の女性都知事が誕生する。
専門家は国政への影響は軽微で、市場の反応も限られるとの見方を示している。
当選確実が伝えられると、小池氏は「都民の生活がよりよくなるよう、みんなが輝ける東京にしたい」と述べた。
また、「結果の重みを感じながら、しっかり都政にまい進していきたい」、「これまで見たことのない都政を皆様と進めていきたい」、「女性という切り口もあったが、新しい都政に対する期待をいただけたことが一番だった」などと語った。
2020年に東京で開催されるオリンピック・パラリンピックの東京都の予算負担については「積算根拠をあらためて出してもらうことにより、都民の負担のあり方を都民に明らかにしたい」とし、自らが政策のポイントとした情報公開の「1つの試金石になる」と述べた。
舛添要一前知事の辞職に伴って14日に告示された知事選は、政治とカネの問題で、猪瀬直樹氏、舛添氏と2代続けて都知事が任期半ばで辞職し、この4年間で3回目の選挙となった。
日本総研の湯元健治副理事長は、小池氏の圧勝は予想通りだったとし「自民党推薦の都知事が2人続けて不祥事で辞任したことの結果として、今回は自民の候補が都民に選ばれなかった」との見方を示した。
ただ「今後、自民党と小池氏が敵対関係になるようなことがあれば別だが、そういうことは考えにくく、国と都政の方針はこれまで通り違わない」との見通しを示した。
また、安倍晋三政権や自民党の支持率にも影響は軽微で「市場にはほとんど影響は及ぼさない」とした。
新知事には、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催という大きな仕事が待ち受けるほか、待機児童対策など喫緊の政策課題が山積している。
当面の任務としては、ブラジルのリオデジャネイロで開かれるオリンピック・パラリンピックの閉会式に出席し、次の開催都市の代表としてリオ市長から旗を引き継ぐ。
(宮崎亜巳、編集:田巻一彦)
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