1回勝って終わる人と「勝ち続ける」人の差 世界一プロ・ゲーマー梅原大吾の「仕事論」
「すべてを犠牲にして」格闘ゲームだけ、していた
――11歳でゲームを始めて、14歳で日本一、17歳で世界一。プロゲーマーとして、20年以上「トップ」で戦い続けています。いいことも悪いこともあったと思いますが、続けられた秘訣はどこにあるのでしょう?
11歳で格闘ゲームを始めましたが、23、24歳くらいから3年くらいやっていなかった時期があるので、そこを除くと正味20年くらいですかね。ゲームの世界で比較すると、確かに長いと思います。普通は途中でやめちゃいますからね。仕事にならない趣味の世界ですから。たとえば、一人でできる趣味だったら、20年できるかもしれないですけど、相手がいる勝負の世界だと、全然勝てないからやめてしまう人が多いです。
僕の場合は、「秘訣」があったというよりは、正直無理やり続けていた、というのが正確かもしれません。プロになってからは、「仕事」ということでゲームに心置きなく打ち込んでいますが、それ以前は、本当に、本当にすべてを犠牲にして格闘ゲームをやっていました。
「すべてを犠牲に」というと大げさに聞こえるかもしれないけれど、23歳くらいまでは1日も休まずゲームセンターに通っていた。大晦日と元旦以外、363日。親も友達も「なんでそんな熱心にやるの?」となっていたんですよ。世間からも認められないですし。それを10年くらいやっていたというのは、ちょっと異常ですよね。何を考えていたんでしょうね(笑)。
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