勉強しない「文系大学生」に勉強させる方法 就活時期よりも、この「構造」を変えよ

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では、どうすればいいのでしょうか。そのための方法が、私の提唱する「リシュ面」なのです。それをご理解いただくために、まずは日本の文系学部の教育がなぜ、今のような状況になっているのかを考えていきましょう。

なぜ文系大学生は勉強しないのか

端的に結論から申し上げますと、その理由は「学生の学業へのモチベーションが低いから」です。ではなぜ学生のモチベーションが低いのかというと「教員のモチベーションが低いから」です。そして教員のモチベーションが低いのは、「学生のモチベーションが低いから」です。

何やらトートロジーのように思われるかもしれませんが、そこにこそ、この問題の本質があります。つまり、ここには「負のスパイラル」が存在しているのです。

教育や育成は、指導する側の意欲やスキルも、指導を受ける側の意欲や姿勢も、同じくらい重要です。スポーツで考えてみるとわかりやすいのですが、どれだけ優秀な指導者でも、選手が「レギュラーにならなくてもいい」と考えているとしたら、いい指導はできません。このような選手ばかりだったら、指導者がモチベーションを保つのは難しいはずです。

逆も同様です。選手がどれだけモチベーションが高くても、指導者のスキルやモチベーションが低ければ、選手もいずれ、やる気を失っていくのではないでしょうか。

大学も同じように、モチベーションが低い学生は、「いい授業」よりも「簡単に単位を取れる授業」を選択します。すると教員も、工夫を凝らして教育するより、誰にでもあっさり単位をあげれば学生が集まりますので、授業に対するモチベーションを失っていきます。すると授業がつまらなくなりますので、学生のモチベーションはますます低下していくのです。

私は、日本の文系学部は、このような負のスパイラルに陥っていると考えています。この状態を、あるべき「正のスパイラル」に変えていくためには、学生と教員、どちらかのモチベーションを、人為的にでも高めてあげる必要があるのです。

このような話をすると、必ずと言っていいほど「欧米の大学のように、卒業を難しくすればいい」という意見が挙がります。ですが、この意見はまったく現実的ではありません。

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