レクサスSUV「新RX」は何が優れているのか シャープなのは外観だけじゃない

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モデル構成は、RX450hと、RX200t。ともに前輪駆動と、AWDと呼ばれる4WDが設定されている。レクサス・RX450h(602万 5000円〜)は、3.5リッターV型6気筒エンジンに電気モーターを組み合わせたハイブリッド。システム合計で230kW(313ps)と数値からして パワフルだ。後輪も電気モーターで駆動する「e-four」という駆動方式が採用されている。

レクサスRX200t(495万円〜)は、今回新設されたモデルだ。2リッター4気筒にターボチャージャーを備える。最高出力は 175kW(238ps)、最大トルクは350Nm。数値を見る限りパワーに不足はない。こちらには6段オートマチック変速機と、オンデマンド型の4WD システムが組み合わせられる。

レクサスRX200tのエンジンは、NX200tと共用の2リッター4気筒だが、後者を試乗した時の記憶を思い返すと、今回はだいぶ改良されたのか、洗練度が上がっていると感じた。回転マナー、トルクの出かた、排気音を含めたエンジンルームからの音、どれをとってもスムーズで気持ちがよい。

鋭い加速性と、反応のいいハンドリングを楽しめる

レクサス・RX 200t F SPORT(撮影:小川フミオ)

車体は、全長4890mm(先代+120mm)、全高1710mm(先代+20mm)と、大型化しており、車重は約1.9トンである。この小さくないボディに対して、この2リッターエンジンは、必要にして十分(以上)だ。なかでも運転を積極的に楽しみたい人は、スポーティな「Fスポーツ」を選べば、期待は裏切られないだろう。RX200tのラインナップ中、最もスポーティな仕様である。

エンジンは2リッターと言えども、昨今の欧州の自動車メーカーが手掛ける同排気量のエンジンのレベルに近い。「ドライブモードセレクト」でスポーツモードを選ぶと、鋭い加速性と、反応のいいハンドリングを楽しめる。ステアリングには操舵初期における差動を抑制して切りはじめの遊びを小さくする機構も採用されている。やや上の回転を維持して走らせると、カーブなどが連続する道でも意外なほど楽しい。

もっとも、人によっては「Fスポーツ」の乗り味はやや硬すぎると感じるかもしれない。実は、今回のRXを開発にするにあたって、サスペンションシステムのコイルを柔らかめにするなどして、「疲れにくい乗り心地を追求」したと、レクサスでは語る。そこで、ゴルフなどに使おうという人は、スタンダードグレードという選択も大いにありだろう。それでも運転は十分に楽しめるはずだ。

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