レクサスの職人は片手でオリガミを折れる!

ダンボール製自動車に込められた独自の精神

レクサスは、レイザー切断された1700枚の段ボールで作られた同社の新しいISサルーンの実物大モデルを発表した。これは電気モーターで駆動し、運転だって可能だ。

伝統の技術からインスピレーションを得た

これは、レクサスISサルーンの実物大のレプリカだ。これは日本企業であるトヨタ自動車と、「折紙」とのつながりからインスピレーションを得ている。

トヨタの広報PR担当ジェネラルマネージャーであるスコット・ブラウンリー氏は次のように説明する。

「車のスタイルは、表面の角度が車の周りを回ったときにどのように変化するか、つまり車の前部から側面を経て後部にいたる形状がどのように変化するか、ということがすべてです。彼らがこれを製造していた際に興味深かったのは、形状のうちの一部を拾い上げることができることです。ある角度から見ると段ボールを通じて内側を見通すことができます。段ボールには波型のひだがあるので、表面と表面の間を縫って表面が動いているかのような感覚を覚えるのです」

レクサスは自社の職人に対して、時間制限をして折紙の猫を片手でつくることによって器用さに磨きをかけることを実践するよう奨励している。

マーク・ボライソー氏は専任の折紙デザイナーである。同氏は、折紙という芸術は衛星放送受信アンテナからエアバッグのデザインに至るまで試作品を作るうえで役立つと述べている。

折紙デザイナーのボライソー氏は次のように言う。「この車は折紙からインスピレーションを得ています。レクサスの技術者は紙で猫を作ることができ、それと同じ材料である紙、さらに折紙を折るのと同じインスピレーションを用いて車を設計しました。紙でできた猫を発展させたものが、目の前にある車なのです」。

5人がかりで3カ月間、2500時間をかけて、コンピュータを使った設計システムすなわちCADによるデザインを行った。実物大の電動機付き段ボール製レプリカを作る際に、最も困難だったのは動くドアの部分だ。

スケイルズ・アンド・モデルズ社のルーベン・マルコス氏は次のように言う。「ヒンジ(蝶番)や重量、全体の構造についての問題、これが最も困難な部分の一つでした」。

レイザー・カット・ワークス社のダニエル・ライアン氏は次のように言う。「しかし、それゆえにこそ、この車は工学によってできたものというよりは彫刻によってできたものと言えるのです。なぜなら、適宜改変して対応しなければならず、そうした改変はCADの観点からすれば完全ではありません。この車には人の手のぬくもりが入っているのです。私は、そのことがレクサスが人気になる理由でもあると思います。つまり、レクサスの精神は、この折紙製レプリカとつながっているのです」。

段ボール車は、自動車の未来ではないかもしれない。しかしハイテク段ボール車は過去とのつながりがあるようだ。

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