中学受験に合格したいなら塾の本質を見抜け 合格実績や営業トークに惑わされない選び方
それが各塾の考える「子どもを伸ばす仕組み」であり、私はそれを「スモールステップ」と呼んでいる。
「週テスト形式」か「復習主義」か? 親の関与度は?
かつては「週テスト」形式が人気だった。毎週決められた単元について学び、その成果を週末のテストで試す。毎週末テストがあることについては「小学生なのにかわいそう」という批判があるが、「がんばれば良い点がとれる。がんばらなければやっぱりだめ」という単純明快な目標設定が小学生にはわかりやすいのである。「週テスト」という区切りがあるからがんばれる。
それが、大きな目標を一度に視野に入れることのできない小学生への思いやりなのだ。ただし、目先の単元別テストの点数ばかりにとらわれてしまうと、総合的な実力が身についていないことがあるという落とし穴がある。
もう一つ、最近流行しているのが、週末のテストがない代わりに大量の宿題が出されるパターン。とにかく目の前の大盛りの宿題を消化することだけを考えればいい。授業で習ったことを家庭で反復練習するスタイルであることから、「復習主義」などとも呼ばれる。
「大量の宿題」についてはやはり「かわいそう」と批判があるが、これも、思いやりである。余計なことは考えず、とにかく目の前のことに集中すればいい状況を作ってあげているのだ。ただし、消化不良が怖い。周りの大人が適量を見守ってあげることも必要だ。
あえて違いを明確にするならば、「週テスト」形式の塾は「メリハリタイプ」の子ども向き、「復習主義」形式の塾は「コツコツタイプ」の子ども向きといえる。
「週テスト」方式を採用していることで有名なのが四谷大塚、「復習主義」で有名なのがサピックスである。
最近勢いのある早稲田アカデミーはこの両方のハイブリッド型。週テストもあるし、大量の宿題もある。逆に、サピックスほど宿題は多くなく、週末のテストは2週に1回という中庸スタイルが日能研だ。
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