ヘルプ ~心がつなぐストーリー~(The Help) --実は弱い人々に支えられている米国《宿輪純一のシネマ経済学》

本作品も第84回アカデミー賞の作品賞ノミネート、助演女優賞にジェシカ・チャステインとオクタヴィア・スペンサーがノミネート。一作品から助演女優賞2人のノミネートは珍しい。そのうち、黒人女優のオクタヴィア・スペンサーが受賞した。演出のせいか、登場する女性が生き生きとして、男性の影が薄い感じもするぐらいである。

時代は1960年代前半というから(筆者は63年生まれ)、それほど昔の話ではない。“ヘルプ”とは南部で働く黒人メイドのこと。その時代、黒人であるというだけで差別され、暴力の犠牲になることもあった。本作品は、白人家庭でメイドとして働く黒人女性たちと、ジャーナリスト志望の若い白人女性の勇気と友情で、南部の古風な町に変革をもたらす感動的なヒューマンドラマである。



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 60年代前半のアメリカ南部、大学を卒業したスキーター(エマ・ストーン)がミシシッピ州ジャクソンの町に帰郷。昔のことであり、結婚が重視されたため、ボーイフレンドもできないスキーターを母は心配する。しかし、本人は結婚より作家になることが目標。地元の新聞社に就職して記者となる。

スキーターは友人エリザベスの家の黒人メイド、エイビリーン(ヴィオラ・デイヴィス)に話を聞くが、取材を続けると南部上流社会の差別に対する疑問が芽生えた。そんなとき、同級生のリーダー格・ヒリーは黒人が不潔だとし、各家庭に黒人メイド専用トイレを設置させる活動に注力する。そのような人を人と思わない差別的な仕打ちにも黙って従う黒人メイドたちに、高等教育を受けたスキーターは胸を痛める。

黒人メイドの現実の本を書きたいと、ニューヨークの編集者に電話をすると、メイドたちの証言がとれるなら、と出版許可が出た。スキーターはエイビリーンにメイドの話の取材を申し込むがかたくなに拒絶される。そのようなことは、危険な行為でしかなかった。

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