40歳の転職で「年収減」は注意したほうがいい 即戦力の価値が年収として評価される

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お悩みを整理すると、

・現在の職場と家庭の状況を鑑み、転職をするべきなのか

・転職をするとしたらどういった転職をするべきなのか(給料が下がる、未経験の領域はありか)

そして

・40歳の今、転職先としてコンサルはどうなのか

という3点のようです。

ご質問を拝見するに、仕事をするうえではご自身の成長や挑戦が優先事項だと思われます。その一方で、家族を守る大黒柱としてのバランスもとりたい、とのお考えだと思います。

今回の転職の是非を考えますと、現在の職場との比較が大切です。

まず現在の職場での「拡張性」を考える

積極的に転職する理由はないが、若干やりがいに欠けるとのこと。まずはそのやりがいに欠ける状況を、改善できるか否かを見極めてください。「ポジションを変える」「部署を変える」など、社内でもっとできることがないか積極的に探るべきです。

改善できるとすればその内容と、転職先候補での業務内容を比較検討をするべきです。大切なのは現職と転職候補先を比較するのではなく、現職での「拡張性」と転職候補先を比較することです。

次にどういった転職をするべきか。一般論ですが40歳の転職で給料が下がるということは、転職者の現在の価値を会社がどう評価するかという市場価値そのものなので、よほどの理由がないかぎりあまりお勧めできません(反対に若いうちは市場価値が定まっていないため、給料が下がる選択肢も大いにありです)。

今回、未経験のコンサルに転職ということですが、40歳での転職ですから、ポテンシャル採用ではありません。即戦力として採用され、お持ちの経験とスキルそのものの評価(対価)が提示されているのです。

業界としては未経験かもしれませんが、コンサルという仕事を考えると、業務としては今までの経験やすでにお持ちのスキルをベースに仕事をするのです。その意味では現在の仕事の延長、または発展版ととらえるほうが自然でしょう。極端なたとえですが、メーカーの研究職をやっていた方が、突然、ラーメン屋のオヤジに変身という、まったくの未経験の話とは違います。少なくとも現在の職場のほうが、現時点では質問者さんの価値を高く評価している、ということです。

ただし、あくまで「現時点では」です。

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