島津製作所、「分子診断」でがん検査を変える

分析機器が続伸、中国減速の影響をかわす

東京ビッグサイトで開催された「ナノテック2015」会場に設けられた島津製作所の展示ブース

「これから先、何が起こるか予測できないが、下半期ぐらいまでは今の調子を続けていくのではないか」――。島津製作所の上田輝久社長は9月中旬に開かれたメディア向け説明会の場で、少なくとも今期中は中国事業が同社業績の足を引っ張る可能性の小さいことを明らかにした。

島津製作所の足元の業績は順調だ。8月上旬に発表した第1四半期(2015年4~6月)決算の内容は、売上高が前年同期(2014年4~6月)比17%増の713億円、営業利益が2.3倍の36億円、純利益が2.6倍の28億円となり、いずれも第1四半期としては過去最高を更新した。

通期でも最高益を更新へ

業績の牽引力となったのは、売上高全体の6割強を占める主力の「分析計測機器」事業。中でも「分析機器」の伸びが顕著だ。2002年にノーベル化学賞を受賞した田中耕一・同社シニアフェローも研究開発に関与している「質量分析計」と、「高速液体クロマトグラフ」がその2本柱だ。同事業には医薬・食品等の分析に使われる汎用分析機器をはじめ、電気・電子分野の研究開発に使われる表面分析機器、水質・大気モニター等の環境分析機器などが含まれる。

一方、売上高全体の残り4割弱を占める「医用機器(X線撮影装置など)」「産業機器(ターボ分子ポンプなど)」「航空機器(ヘッドアップディスプレーなど)」の3事業は部門売上高は伸びたものの、営業利益では減益もしくは赤字にとどまった。

分析計測機器の想定以上の好調ぶりを受けて、島津製作所は第1四半期決算発表と同時に、今年度の上半期(2015年4~9月)と通期の業績見通しを上方修正した。通期では営業利益が8期ぶりに過去最高を更新、純利益は前2014年度に続いて最高益を連続更新することになる。

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