猛威を振るうサムスン 日本の牙城・電子部品業界もついに陥落

拡大
縮小

 

 

セラコンはかつて、日本メーカーの金城湯池。材料の調合や厚さ数マイクロメートルのシートの積層、焼成(温度調整)などさまざまな分野のすり合わせ技術が欠かせず、参入障壁が高いとされ、SEMCOは「10年前はシェア5%程度の弱小メーカーにすぎなかった」(佐渡アナリスト)。

だが、「3~4年前から客先でSEMCOの名前が挙がり始めた」「最先端の製品で、日本の大手より先に採用されていた事例もあった」と日本メーカーの営業担当者は話す。飛ぶ鳥を落とす勢いで成長し、1年前にはシェア2位に浮上した。

今や世界最大の電機メーカーとなったサムスン電子向けに供給が拡大している、という追い風はある。が、技術力の高さも折り紙付きだ。

その象徴がスマートフォン向けのセラコン。スマホ1台に使われるセラコンは400~500個(表)。中でも0・4×0・2ミリメートルの超小型品は「比較的高単価で営業利益率も2割台後半」(村田製作所幹部)と高いうえ、従来型携帯電話の2倍以上の数が搭載される。

 

 

 

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT