任天堂「君島新体制」、組織を大再編する狙い

岩田聡前社長の急逝から2カ月、新社長が決定

9月16日、任天堂の社長に就任した君島達己氏(写真:KPS)

2カ月の空白期間を経て、ようやく新社長が決定した。任天堂は14日、君島達己常務が社長に昇格する人事を発表した。

君島氏は三和銀行(現・三菱東京UFJ銀行)出身で、山内溥元社長に引き抜かれて2002年に取締役として任天堂へ入社。米国法人会長を務めた後、総務や経理など管理畑を歩んできた。「米国法人での経験を通し、マーケティングに知見がある。銀行出身者だから数字に明るい」と、ある証券アナリストは評価する。

「トロイカ体制」で新たなスタート

岩田聡前社長の急逝から後任選びに2カ月を要したのは、四十九日を意識したことに加え、大規模な組織改編を実施したためだ。同日、代表取締役専務でゲーム機開発を統括する竹田玄洋氏は技術フェローに、ゲームソフト開発を統括する宮本茂氏はクリエイティブフェローに就任する人事を発表した。これにより君島社長を含めた3人での「トロイカ体制」が動き出す。

今回の社長交代はあまりに急だったが、「岩田前社長は60歳で引退を考えていた」と、君島氏は8月に証券アナリストに対して語っている。任天堂は2013年に経営体制の世代交代を実施しており、これを機に岩田氏と竹田氏、宮本氏、君島氏の4人を中心に後進の育成について検討を重ねてきた。しかし岩田氏が55歳で急逝したため、想定より5年前倒しで社長交代を迎えてしまった。ピンチヒッターとして登板したのが君島氏だったと考えられる。

新体制では、従来の縦割り組織を大幅に見直した。宮本氏が担当してきた「スーパーマリオ」「ゼルダの伝説」など自社ソフトを開発する部署を、「セカンドパーティ」と呼ばれる任天堂ソフトを開発する外部会社とのビジネスを担当する部署と統合する。

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