東芝は、どうやって事業構造を変えるのか 3本柱のポートフォリオ見直しを示唆

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会見が終わっても記者団に取り囲まれる室町社長

またこの日は、取締役会と指名、報酬、監査委員会の顔ぶれについても、発表した。取締役会の議長は資生堂相談役の前田新造氏が務める。また各委員会は、全員社外取締役で構成する。

未定としていた室町社長以外の社内取締役3人も明らかになった。ヘルスケア事業開発部長などを務めてきた綱川智氏や、人事や総務畑の牛尾文昭氏のほか、子会社の東芝テックからもCFO(最高財務責任者)として平田政善氏を招いた。平田氏は元々東芝にいたが、その後米ウエスチングハウスの取締役を務め、東芝テックのCFOに就いたというキャリアがあったが、9月6日付けで東芝テックを辞任した。これらの人事は、9月30日に行われる臨時株主総会で、正式に選任される見通しだ。

2015年3月期の決算発表と過年度修正を終え、いったんは落ち着いたようにみえる東芝。だが、9月14日には2016年3月期の第1四半期報告書の提出、同月30日には臨時株主総会が予定されている。事業構造改革や内部統制の改善など、経営陣がやらなければならない課題は山積みだ。東芝の再建の道のりはまだまだ厳しい。

富田 頌子 東洋経済 記者

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とみた しょうこ / Shoko Tomita

銀行を経て2014年東洋経済新報社入社。電機・家電量販店業界の担当記者や『週刊東洋経済』編集部を経験した後、「東洋経済オンライン」編集部へ。

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