ゲーム世界の「褒め方」は極めて合理的だった

仕事人にも役立つ「リアクションの本質」

ゲーム世界の”リアクション”には学ぶところが多くあります(写真:ロイター/アフロ)

全世界の人々が熱中するビデオゲーム。2015年には世界市場で915億ドルにも達するといわれています(スマホゲームも含む)。ビデオゲームは、誕生して半世紀足らずで、なくてはならないエンタテインメント産業のひとつとなりました。

また、7月には中国政府が一部にしか認められていなかった家庭用ゲーム機の製造・販売を全国的に解禁するなど、今後もさらに大きな成長が望めます。

しかし、これだけ巨大な産業になったにもかかわらず、「ゲーム作りの技術」は、ほとんど一般には公開されてきませんでした。ゲームは「総合芸術」といわれるほど複雑なもので、コンピュータ産業はもちろんのこと、映画産業・軍事産業・数学・物理学・心理学・文学など、さまざまな業種の技術がギッシリと詰まっています。

そこで、現役でゲーム開発に携わっている筆者が、その隠された技術を、ちょっとだけ、お教えします。今回ご紹介するのは、ゲームをもっと面白くし、さらに会社などリアルな場での対人関係をよりスムーズにする「リアクションの技術」です。

会社で複雑なオペレーションを覚えたり教えたり、情報伝達のコミュニケーションがうまくいかず困ったことはありませんか? この技術は、人と人の相互理解を促す技術です。ゲームだけでなく、あらゆるエンタテインメントに、そして、ビジネスにおいても応用が可能です。

ゲームはアクションとリアクションでできている

プレイヤーに「おもしろい体験」を提供できるゲームには、基本の部分に必ず共通の要素があります。それは、「アクションに対して明確に適したリアクションを返す」という技術です。シンプルなゲームほど、この技術が重要になります。

例えば、剣を使って敵を倒して勝利するというアクションゲームの場合、プレイヤーが剣を振って敵にヒットさせたときには、敵が痛がっていることがわかるように「ダメージリアクション」が必要です。このリアクションがなければ、プレイヤーは敵にダメージを与えられたのかわからなくなります。

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大野氏の著書『3Dゲームをおもしろくする技術』より抜粋
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