日本株は「ギリシャショック」後、買うべきか ギリシャバブルの崩壊過程は日本に似ている
世界の投資家が注目していたギリシャ国民投票の結果は、「賛成反対の比率は僅差」という下馬評に反して、「緊縮策に反対」が多数を占めた。反対を訴えるチプラス首相の人気と、EUに対するギリシャ国民の「プライド」がこの選択をしたのかもしれない。
「絶好の買い場」が到来?
世界で最初に開く日本市場、参考にすべき欧米市場はまだ開いていない。先週の6月29日(月)、日経平均株価が596円も下げた時と同じく、日本の投資家は独自の判断をしなければならない。日本の投資家は、今買うべきか?売るべきか?それが問題だが、筆者は、絶好の買い場と見る。
先週の29日(月)は、あまりにも判断材料が不足していた。しかも「突然の国民投票決定」というマイナス材料のため、下げても値ごろ感がわからず、その結果日経平均は596円もの下げになった。
しかし、その後の欧米の反応は日本ほど下げなかったし、今回の5日の国民投票という材料には世界の市場は考える時間があった。5日の選挙についても、いくつかの条件が考えられる中で、投資家はすでに事前に対応していたと思う。今度は、様子見の中でも、下げたら買いが入る環境と見る。
すでに今回の投票によって、即ユーロ離脱になるのではないことと、過去の「ギリシャ危機」と違い、ギリシャの金融機関などに対しては、ECB(欧州中央銀行)による緊急流動性支援(ELA)を含むセーフティーネットが用意されていることで、ユーロ圏の大混乱は生じないと認識されているからだ。
投機筋のシナリオは、前回までの本稿で述べたとおりで、「ユーロ離脱確実」で行動している投機筋の行動いかん(もう一段の下値を狙って売りを仕掛けるか、ここでまず第1弾の買い戻しをするか)だが、筆者は、個人的に今の水準(日経平均ならほぼ2万円)の安値を買って、負けるとは思えない。
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