ダスキンは、「ミスド」をどう立て直すのか

コンビニとの激突に新タイプの店で応戦

7年度連続で減益という苦しい状況を、山村社長は立て直せるか(撮影:今井康一)

たとえば3年前、インターネット注文で交換用のモップやマットが郵送されるサービスを導入すると、加盟店に告知したときのこと。案の定、反発を食らってしまう。「訪問して対話することが最高のサービスだと(加盟店は)考えていた」(山村社長)。同様にクレジットカード決済の導入にも反対の声が多かった。

だが何もしなければ契約者は減るばかり。業を煮やした山村社長は、2012年4月から、全国の加盟店を1軒1軒回り始め、自ら説得に出るようになった。

直接訪問が売りの会社ゆえか、社長とじかに話し合うことは、遠回りのようでもっとも近道だった。ミスドを含め、加盟オーナー数は2200~2300。まだ半数弱しか訪問していないが、早くから全国的な加盟店組織のあるダスキンでは、オーナー同士の横のつながりでの伝達も早かった。今年4月にネットのシステムを本格導入した際には、反対の声はなくなっていたという。

訪問販売のノウハウをさらに生かす

もう一つ、高齢者をターゲットにした新サービスも始めようとしている。ダスキンの訪問販売客のうち、40%が65歳以上。この強みを生かし、高齢者の生活全般の”ご用聞き”になることを狙っている。

大阪府にあるダスキン本社(撮影:今井康一)

「網戸の交換をしてほしいとか、訪問先でちょっとした要望を聞くことが多かった」(山村社長)。そこで生活用品メーカーと組み、4月から網戸とトイレの便器交換を一部地域でスタートさせた。2年程度で加盟店の研修を行い、全国で本格展開する計画だ。

来るのを待つのではなく、企業側から近付いて顧客を囲い込む”ご用聞き”は、現在多くの小売り・サービス業者が狙う金城湯池。訪問モデルに50年を超す知見を持つダスキンが、本格参入に成功すれば、他社にとってもモデルケースとなりうる。眠れる獅子は目覚めることができるだろうか。

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