2億人市場に本格参入「逃げない日本企業」の勝算 ダイキン、ポカリスエット、サロンパスの戦略

拡大
縮小
大塚製薬
大塚製薬はインドネシアチームが中心となってアフリカ市場を開拓(写真:Pocari Sweat NGのインスタグラムより)
日本の大企業がいよいよ本格的にアフリカ市場に取り組み始めています。注目したいのは、ナイジェリアへの進出です。ナイジェリアはアフリカの中でGDP最大の国。人口2億2000万人、2050年には4億人にもなると予測されています。最近では、ダイキンや大塚製薬、久光製薬が参入を本格化しています。日本企業に勝算はあるのでしょうか?『超加速経済アフリカ』の著者で、アフリカビジネスに詳しい椿進氏がアフリカで日本企業が成功するために大事なことを解説します。

ダイキン、大塚製薬、久光製薬が参入

今までは一部の商社やトヨタ、ホンダ、味の素が1990年代からアフリカに参入して数百億規模の事業を実現している程度でした。しかし、最近では、ダイキンや大塚製薬、久光製薬が本格的に参入して注目を集めています。

4月24日(水)14~17時に、椿進氏とアジア・アフリカ各国のビジネス・スペシャリストが、今後の展望について語るセミナーが開催されます。詳細はこちら

ダイキンの強さは、比較的安価な製造が得意な中国・韓国企業に対しても、真正面から戦って勝ちに行く、ということです。決して、逃げない。ハイエンドに逃げない。価格でも勝つとなれば、現地で製造し低価格を実現する。そして、実際に勝った。中国でも、インドでもトップを取りました。

アフリカでは、付加価値率30%あれば現地生産とみなされ、関税が免除される。そこで、インド事業と連動し、キー部品はインドから持込み、アフリカ現地で組み立て製造を実施。そうやって、輸入が中心の中国企業や韓国企業に勝つ、という戦略です。

次ページダイキンの海外展開は、日本企業に大きなヒントを与えた
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT