トーナメント戦でいい?高校野球"常識"覆す挑戦 「高校3年夏で負けたら引退」は"固定観念"だ

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強豪校で補欠に終わった選手や、地方大会で早く負けて消化不良の選手、大学進学へアピールしたい者など高校3年夏の大会を終えた約80人の3年生を募集し、4チームに分けてリーグ戦を実施する。

金属バットではなく、大学やプロと同じ木製バットを使用するのは、先のステージを見据えてのことだ。

日本ハムの本拠地エスコンフィールドHOKKAIDO

9日間で各チームが7〜9試合プレーする。メイン会場は栗山町民球場で、最終戦の舞台は日本ハムの本拠地エスコンフィールドHOKKAIDOだ。

エスコン
エスコンフィールドHOKKAIDO(写真:阪長友仁)

「日本ハムの知人に挨拶に行ったら、『日程の都合さえつけば、どうぞ使ってください』とおっしゃってもらいました。まさかエスコンを使わせてもらえると思っていなかったので、すごくびっくりしました」

「高校野球を終えた3年生に成長の機会をつくる」という前代未聞の挑戦を始めた阪長は、数々の人に助けられて開催可能なところまで漕ぎ着けた。最初に手を差し伸べてくれたのが、メイン会場となる栗山町の人々だった。

「そんな機会をうちの町で企画してくださるなら、できる限り協力したい。球場の確保を含めて一緒に前向きにやりましょう」

当初、阪長は「北海道のどこかで開催できれば」と考えていた。2023年8月、夕張や野幌を視察に訪れ、札幌に戻る途中で「栗山町にも球場があったな」と立ち寄った。

ホームベースのほうからセンターバックスクリーンを眺めると、「北海道のこういう場所でやりたいと思っていた」と雄大な景色に一目惚れした。

羊ヶ丘展望台でクラーク博士像の隣に立つ阪長友仁
(写真:阪長友仁)
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