大谷妻「真美子さん」の扱いが日米でこうも違う訳 交際を隠すことも周囲が詮索することもしない

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プライバシーを守りたがるふたりは長いこと私生活について語らなかったが、近年、ゴズリングは、受賞スピーチでメンデスを名指しして感謝したり、『バービー』に出演を決めた背景に娘たちのことがあったと明かしたりしている。彼もまた、妻を隠してはいないのだ。

ゴズリングが助演男優部門に候補入りした今年のアカデミー賞授賞式にも、メンデスは姿を見せなかった。だが、ゴズリングが「I’m Just Ken」のパフォーマンスをした後、彼女はインスタグラムに「あなたはケンをオスカーまで導いたわ。もう帰ってきてね。子供たちを寝かしつけないと」と、キスマークと共に投稿し、夫への愛を世界に表明している。

隠しもせず、詮索もせず

今年、この部門は前評判から、『オッペンハイマー』のロバート・ダウニー・Jr.の受賞で決まりだった。それもあって、わざわざ今年を選んで行かなくてもいいと、この夫妻は思ったのかもしれない。すでに3度候補入りしているゴズリングがついに最有力候補になるときがきたら、メンデスもようやく妻として会場まで足を運ぶのではないか。

もちろん、世間はゴズリングがこの女性と幸せな家庭を築いていると知っているので、どっちであっても別に構わない。とはいっても、キャリアで最高の瞬間を、愛するふたりがどう分かち合うのかを目撃できるなら、それはそれで素敵だ。どうなるかは、本人たちにお任せである。

猿渡 由紀 L.A.在住映画ジャーナリスト

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さるわたり ゆき / Yuki Saruwatari

神戸市出身。上智大学文学部新聞学科卒業。女性誌編集者(映画担当)を経て渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスター、映画監督のインタビュー記事や、撮影現場リポート記事、ハリウッド事情のコラムを、『シュプール』『ハーパース バザー日本版』『バイラ』『週刊SPA!』『Movie ぴあ』『キネマ旬報』のほか、雑誌や新聞、Yahoo、ぴあ、シネマトゥデイなどのウェブサイトに寄稿。米女性映画批評家サークル(WFCC)会員。映画と同じくらい、ヨガと猫を愛する。

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