延長措置が終了、ANAとJALマイルの決定的な違い 3月中に確認しておくべき「自動延長」の有無

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ANAの特典航空券は1区間(片道)5000マイルから利用できる。必要なマイルはシーズンによって異なり、移動する距離が長くなるほど、より多くのマイルが必要になる。

ANAの国内特典航空券の必要マイルチャート(画像:ANA公式サイトより)

筆者は羽田~伊丹間1区間280マイルのフライトに利用したのだが、搭乗した時期がローシーズン(旅行者の閑散期)だったので、お得な片道5000マイルで利用することができた。なお、ANAマイルで特典航空券を予約する場合、別途、国内線旅客施設使用料(PFC)が必要になる。その料金は空港によって異なり、大人の場合、羽田空港が370円、伊丹空港が340円となる。

本来、利用したいと考えていたフライトの料金は1万7410円だったので、PFCの710円(羽田370円+伊丹340円)をのぞいて計算すると、(1万7410円-710円)÷5000マイル=3.34円で、1マイルの価値が3.34円になった。

実はマイルを使うために、すでに航空券を購入している夏の北海道旅行のANA便を払い戻して、特典航空券で予約し直すことも考えた。

北海道旅行の往復の運賃は4万2580円だったのだが、特典航空券に交換するとなると、ハイシーズンということもあって片道9000マイル、往復では1万8000マイルも必要になる。払い戻しの手数料やPFCなどを含まずにざっと計算したところ、1マイルの価値が2.36円(4万2580円÷1万8000マイル)になったので、よりお得感のある羽田~伊丹間の特典航空券に5000マイルを利用したというわけだ。少し手間だが、このように1マイルの価値を計算すると、どの特典航空券に交換するのがお得なのかがよくわかる。

3000マイルから利用できる「今週のトクたびマイル」

ANAでは通常より少ない1区間3000マイルから特典航空券が利用できる「今週のトクたびマイル」というサービスも行っている。毎週火曜日に対象となる路線がわかり、その翌日の水曜から翌週の火曜までに予約して、木曜から翌週の水曜までに搭乗するという直前予約スタイルだ。思い立った時にふらっとマイルで旅行ができる。

「今週のトクたびマイル」は毎週火曜日の12時に路線発表(画像:ANA公式サイトより)

3月5日に発表された路線では、羽田~伊丹が4500マイル、羽田~宮崎が6000マイル、羽田~宮古が8500マイルと、魅力的なフライトが数多く表示されていた。もしこの時期に休みが取れて、行きたい場所が対象路線になっているなら、「今週のトクたびマイル」で、さらにお得に旅行ができる。

もちろんANAマイルは国際線の特典航空券にも利用でき、1万2000マイルから海外旅行が目指せる。ただ、国際線の場合、別途、燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)が必要になる。サーチャージは引き下げの傾向にあるものの、欧米は往復7万6000円、ハワイは往復4万9000円とそれなりに費用がかさむ(2024年3月31日までの購入の場合)。マイルを大幅に消費したいからといって国際線の特典航空券に交換するのはコストがかかり過ぎる。もちろん行きたいと思っている旅行先があるなら、国際線の特典航空券に交換するのもアリだ。

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