年100万人が集う「究極の図書館」の魅力 その答えは、岡山にあった
館内スタッフの様子を見ていると、答えがわかった。利用客が読みたい本を見つけるために、図書館の中を走る!走る!走りまくる。所蔵している棚に迷わず向かって、本を見つけ出し、取り出す。そしてカウンターへ届ける。図書館内のどこにどんなジャンルの本があるかを、スタッフがすべて把握しているからだった。
「目的の本を驚異的なスピードで探し出せる」。これは来館者数日本一の要素の一つだろう。ただ、それだけではない。利用客がこんなことを言う。
「自分で探すより、楽」
「どうにか探し出してくれる」
これまた、いったいどういうことなのか? 再び館内スタッフに聞いてみた。すると「レファレンスインタビュー」なるサービスがあることがわかった。
岡山県立図書館では、6部門でおよそ20人の特定ジャンルに詳しい本のスペシャリストを配置している。彼らは本に関するどんな質問にも答えてくれる、まさに「本探しのスペシャリスト」。これも岡山県立図書館の大きな魅力だ。
児童書も充実、読み聞かせなどのイベントも開催
さらに特徴を言えば、岡山県立図書館は子供向けの児童書がかなり充実していて、絵本の読み聞かせや工作教室なども随時開催している。DVDや音楽を楽しむスペースや、ミニシアター、撮影スタジオや映像編集室なども備える。また、通常は立ち入られないバックヤードをめぐるツアーもある。
こうして、さまざまな世代の利用者の知識欲を満たすだけでなく、娯楽も提供する。それを支えるハード、ソフトの充実が、人口21位の岡山県で年間100万人以上、全国一の集客力を誇るという「究極の図書館」を生んだのである。
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