iPhone「写真アプリ」意外と知られてない最新機能 「重複写真」を自動判断して削除、レシピ検索も

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iPhoneの写真アプリには、「何が写っているか」を判別する機能も搭載されている。これを、「ビジュアルルックアップ」と呼ぶ。元々は花や草木、鳥の名前などを写真から調べるための機能だったが、その対象は徐々に拡大されており、2023年に配信されたiOS 17では、料理も検索することができるようになった。

料理写真からレシピ検索も可能

便利なのが、そのままレシピを検索できることだ。外食をした際に写真を撮っておけば、あとでそれがどのような料理だったのかだけでなく、作り方まで調べることが可能になる。あとから見るだけでなく、検索のトリガーにもなるというわけだ。この機能を生かし、レシピを調べるために写真を撮りためておいてもいいだろう。その意味で、写真を撮る目的が大きく広がる機能と言えそうだ。

使用方法は次のとおり。まず、料理が写った写真を開く。iPhone側が料理であることを判別できている場合、画面下の「i(インフォメーション)」ボタンにキラキラと光っているようなエフェクトがつく。この状態になっているものは、ビジュアルルックアップの対象。タップすると、焦点距離や写真のサイズ、撮った端末などの情報と一緒に、判別されたジャンルが表示される。

料理の写真を開き、「i」ボタンをタップしたあと「食べ物」を選択すると、その料理のレシピが表示される(筆者撮影)

料理の場合は、「調べる:食べ物」という欄が加わっている。ここで、「食べ物」をタップすると、画面下に検索結果が表示される。検索結果で優先されるのが、さまざまなサイトのレシピ。その中から1つをタップすると、作り方を調べることができる。レシピサイトで料理の名前を検索すれば、同様の結果にたどり着くことはできるが、写真からすぐに呼び出せるのは直感的だ。料理名を忘れてしまった場合にも、重宝する機能と言えるだろう。

ただし、写し方や盛り付け方によっては、正確に表示されないこともある。お店ごとの微妙な違いも見分けられないため、「このお店の○○」といった形でレシピを検索できるわけではない。あくまで、一般名称として料理を検索をしている点は念頭に置いておきたい。

また、ビジュアルルックアップは、ランドマークや草木、動物の名前など、さまざまな被写体を検索することが可能だ。GoogleアプリのGoogleレンズを使っても同様の検索は可能だが、アプリをインストールせずとも、簡単な調べ物は写真アプリだけで完結する。また、Googleレンズと違い、ネットワークがない状態でも利用可能。写真をネットにアップロードするのに抵抗がある人は、写真アプリのビジュアルルックアップを使うといいだろう。

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石野 純也 ケータイジャーナリスト

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いしの じゅんや / Junya Ishino

大学卒業後、出版社の宝島社に入社。IT関連の雑誌、書籍を編集する部署で、数々のケータイ関連誌を立ち上げる。独立後は、ジャーナリスト/ライターとして、モバイルに関連した幅広い企業を取材。ウェブサイトや雑誌を中心に、執筆活動を行う。ネットワークから端末、コンテンツまで、モバイルに関する全レイヤーをカバーする。主な著書は『ケータイチルドレン』(ソフトバンク)、『モバゲータウンがすごい理由』(マイナビ)。iPhone、スマートフォン関連の解説書なども、多数手掛けている。

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