「10年で17回職務質問」受けた男性が語る差別 レイシャル・プロファイリング巡り国など提訴

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「校庭にいじめっ子がいたとして、そのいじめっ子は歯にパンチを食らわす以外、何も理解していないことがある」とかつては格闘家として活躍したこともあるシェルトンは言う。

「もし私がそこに座って、理解を得ようと説明したいとしても、私が反撃する以外、この尻叩きを免れる方法はない。それでも尻を叩かれるかもしれないけど、少なくとも私はパンチとスイングをして倒れる。ただ横になって、尻を叩かれるだけのことはしない。誰かが自分の環境と視点をコントロールする能力を奪い取ろうとしない限り、権力にはけっして屈服しない」

シェルトンも谷口弁護士も、この訴訟は、高齢化と人口減少による労働力不足を解消するために日本が労働力を求めていることに応えるために、外国人が日本に押し寄せ続けているという事実に注意を喚起するためのものであることを明らかにしている。

原告側の弁護人を務める谷口弁護士(写真右、編集部撮影)

実際、日本はどんどんと「同一民族」の国ではなくなっている。すでに数百万人に達している目に見えるマイノリティの数が増え続け、日本の人種構成が変化するにつれて、多くの社会問題に対する日本のアプローチも変化していく必要がある。

会見で谷口弁護士は、外国人の数が増え続ける中、レイシャル・プロファイリングが日本の文化の一部にならないようにするために何ができるかという質問に対し、警官にボディカメラを装備させるための資金が利用できるようになる可能性について語った。

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