日本ガイシの株主総会、大容量蓄電が可能な「NAS電池」へ質問が集中

日本ガイシの株主総会、大容量蓄電が可能な「NAS電池」へ質問が集中

日本ガイシは6月29日、名古屋市内の同社本社で第145期株主総会を開催した。総会に出席した株主は231名。決議事項3件(1号議案=剰余金処分の件、2号議案=取締役13名選任の件、3号議案=監査役4名選任の件)は、いずれも「異議なし」のかけ声の中で可決され、11時3分に総会は終了。その後、28年にわたって取締役を務め、本日をもって取締役を退任する柴田昌治前会長(相談役)のあいさつがあり、11時10分にお開きとなった。

総会の前段では、前2011年3月期の業績概要報告をビデオで流したあと、対処すべき課題について加藤太郎社長が報告。その後、質問を受け付けたが、発言した株主は5名。その全員が、NAS電池(日本ガイシ独自技術の大容量二次電池)について質問した。

NAS電池は、夜間に電力を蓄えて昼間のピーク時に用いることで、現下の電力不足を解決する武器になりうること、過年度に納品した製品の返品で前期の同事業売り上げはマイナス48億円(10年3月期は198億円)になったこと、などから、個人株主の関心が高いようだ。

質疑応答の概要は以下のとおり。

--電力関連事業の収益が悪化し、昨年10月28日に前11年3月期の決算を下方修正した。翌日には株価が322円も下がった。これから電力関連事業をどのように伸ばしていくのか。中でもNAS電池についてはどういう展開を考えているか。

浜本英嗣副社長:ガイシについては大幅な円高が響いている。リーマンショック当時から3割の円高になっており厳しかった。また、大きく伸びてきた中国向けのガイシも厳しくなった。中国の電力投資自体は堅いのだが、中国政府が昨年は大型案件を繰り延べたため、厳しくなった。

NAS電池についても、海外向けの大型案件が急に繰り延べになった。アブダビに前期、100億円5万キロワットのNAS電池を納品する予定だったが、昨年末ごろから繰り延べてほしいという話が急遽あった。日本ガイシになんら問題があるわけではないのだが、繰り延べをお願いしたいという話だったので、受けざるをえなかった。こうしたことが重なってご心配をおかけしている。

今後については、円高に耐えられるように、コストダウンなど抜本的な対策を進めていく。NAS電池については東北電力から大きな引き合いがある。正式契約となっていないため金額を公表できないが、これは今期中に出荷可能だ。震災後の大変なときにNAS電池がこのように役立つ、というのは感慨無量。ガイシについても、日本ガイシらしい、他社のまねできない高強度、高電圧のものをつくっていきたい。

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