「親の介護で新卒入社を断念」抱え続けるモヤモヤ 過去にとらわれずに、今を生きることが大切だ

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過去をいつまでも引きずるというのは、将来を過去の延長線上でしか考えられないということであり、そこに夢はありません。

そうではなく、自分にとってのベストな将来や、自分が理想とする人生に少しでも近づけるように工夫し、努力し、注力することで将来はいくらでも変えられるのです。

ご相談者さんは現在仕事をされていますから、まずはそこからいかに実績を作るか、です。

頂戴した相談を拝見するに、ご相談者さんの場合は、現時点においては職業上の選択肢は多くはないものと思われます。

そのようなケースでは、今の職場や仕事に対して不満を言う前に、今の仕事で誰からも評価されるような実績をまずは出したほうがよいでしょう。

目先の事をキチンとできないヒトは、転職などで環境だけ変えても絶対に成功はできません。

どんな仕事でも、何かしらの実績を出せるヒトが強いのです。

そしてそういった実績の積み重ねが、自分にとってのスキルや経験となり、将来の道筋を切り開く武器となるのです。

現在のご相談者さんの状況で「将来が不安だから」という理由でほかの仕事を探しても、そしてうまく探せたとしても、また同じ不安や悩みを抱えることになります。

なぜならば職業上の誇れる実績がまだ何もない状況だからです。

そのような状況では、自分自身に対する自信もないでしょうから、いつまでも将来に対する不安は消えませんし、何よりも他人から評価されるということにはつながりません。

何も実績がないヒトよりも、ほかの職場や仕事でキチンとした実績を出しているヒトのほうが評価されるのは言うまでもありません。

実績を作ることで不安は払拭される

結局のところ、将来の不安を払拭する唯一の手段は、現時点において実績を出し、その実績を積み重ねていくことなのです。

目先のことで、小さくてもよいから実績を出す。そして地道にそれを積み重ねる。やるべきことはそれです。

長い職業人生ですから、スタート時点での躓きや失敗なんて、たいした傷では本来ないのです。

ましてや20代前半の1年2年なんて、長い目で見ればたいしたことではありません。

とはいえ、その躓きや失敗をいつまでも引きずってしまうと当然その限りではありません。

自分が失敗した、と思ったら素早く方針転換するべきだし、今の状況をどう変えるかを考え、行動するべきです。

ですから、いつまでも過去を言い訳にせず、現時点でできることに対して積極的なアクションを取ったほうがよいのです。

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