「親の介護で新卒入社を断念」抱え続けるモヤモヤ 過去にとらわれずに、今を生きることが大切だ

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人生や就職や仕事において、「自分はうまくいっていない」と考えているヒトは、その分野で成功していると思われるヒトにはなんの制約条件もないと思いがちで、自分だけが制約条件があり、割を食っている、と考えがちです。

しかしながら、そんなことはなく、誰もが何かしらの弱みや制約条件などを抱え、その中で工夫し、努力をしているのです。

表面上はうまくいっている様子でも、その背景はさまざまであり、すべて好条件が揃っているなんてヒトはいません。

それでもうまくいくヒトと、そうでないヒトの違いは先ほど述べた通り、自分の過去や現在の状況を言い訳に使って後ろ向きに生きてきたのか、それとも将来を変えるべく、前向きに生きてきたのかの違いです。

ようは積極的で主体的な人生を生きているのか否かの違いです。

ご相談者さんの場合、スタートは介護などもありアルバイトしかできず、という話ですが、現在は正社員として仕事をされています。

したがって親の介護ということは、新卒時点での制約条件ではあったものの、現在においてそのこと自体は制約条件ではなくなっているハズです。

いつまでも言い訳に使ってはいけない

つまり、いつまでも言い訳に使うべきものではない、ということです。
過去は過去。現在と将来とは別のものです。

今ここでその悪循環を断ち切らないと、この先の人生においても何かうまくいかないときに介護を言い訳に使ってしまう可能性が高いです。

介護という過去の制約条件を、いつまでもできないこと、やらないことの免罪符に今後も使ってしまう可能性が高い、ということです。

そしてそれが挑戦しない、うまくいかないことの理由や言い訳として、自分自身を納得させるようなことになりかねません。

それではいつまでも自分を変えることはできません。

かわいそうな自分にいつまでも酔い、やらないこと、できないことの理由にしてはいけません。

大切なのは変えられない過去についていつまでも悩むよりも、将来をいかに過去の延長線上ではない人生にしていくかを考えることです。

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