大谷グローブ飾った市長は結局何がマズかったか 実は安易に触れるにはリスクが高い案件だった

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メジャーリーガー大谷翔平が行った野球界の未来と子どもたちへの思いを込めたグローブのプレゼントを、受け取った自治体が政治利用するケースが波紋を呼んでいる(写真:Sean M. Haffey/getty)
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大リーグで活躍する大谷翔平選手が、全国の小学生へ送ったグローブが、いま注目を集めている。2023年の年末から各自治体へ届きはじめ、冬休みが明けて、それぞれの学校に配られつつある。

そんななか、話題になっているのが「グローブの展示」だ。一部自治体において、市役所のギャラリーなどでの展示が行われているのだが、それが大谷選手のプレゼント趣旨に反しているのではと、批判の的になっているのだ。

グローブの展示でバッシング

グローブの展示で、なかでもバッシングが出ているのが、大分県別府市だ。長野やすひろ(恭紘)市長がSNSに、グローブを手にした自身の写真を「キター!」と投稿。追って「私が見るだけではもったいない!という事で、市役所正面入口に当面飾ります!」と明言したことから、「私物化ではないか」「飾るのは本来の趣旨ではない」と批判が殺到した。

長野氏は苦言に対して、「できる限り市民の皆さんにも見てもらい、少しの勇気や元気にしてもらいたい」との思いは、市教育委員会の意見でもあると、Facebookで反論しつつ、「表現が悪く誤解させてしまい申し訳ありません」と謝罪した。

その後、SNS上での盛り上がりを受けて、地元テレビ局などがニュース記事化。X(旧ツイッター)では「大谷グローブ」「市長の私物」がトレンド入りし、さらに非難の声は増していった。

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