データで判明!新紙幣発行の年「株価のジンクス」 2024年のビッグイベントで株価はどうなる

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次の表は「発行前の6カ月間」と「発行後の6カ月間」を示しています。今回の新紙幣は7月3日に発行が開始されます。発行前の6カ月間は新年で言えば「年始から発行前まで」に該当しますし、発行後の6カ月間は「発行後から年末まで」の期間となります。

まず、「発行開始前6カ月」ですが、過去11回のケースで、騰落率が青字(上昇)で表記されているのは、6回となりました。上昇したケースは、下落の5回を若干、上回る回数にすぎませんでした。ただ、騰落率の平均値は2.3%となっています。基本的に相場全体は底堅く推移する傾向は確認できます。

「発行開始後6カ月」はどうでしょうか。こちらも騰落率の平均値が3.8%とプラスとなっています。つまり、新紙幣にちなんだ株価のジンクスは、「紙幣発行開始の前、後共に、相場全体は底堅く推移する」となります。このジンクスから新年相場を予想すれば、株価は底堅い推移が期待されます。

新紙幣関連銘柄のパフォーマンスは?

さて、新紙幣にちなんだ株価のジンクスは、株式市場全体で捉えるよりも、新紙幣関連銘柄に絞ったほうが、よりわかりやすいかもしれません。新紙幣の発行は経済全体への効果も期待されるため、市場全体にもプラスの影響があります。

これが、“新紙幣発行前後の株式市場が底堅い傾向”という上表の結果の背景です。しかし、新紙幣関連銘柄に絞って考えるとどうでしょうか。関連銘柄は特需から直接、売り上げや利益が増えるため、株価へのプラスインパクトがより明確に見られる可能性があるでしょう。

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