「高得点を取る子」がひた隠す"秘密の勉強法" 「頑張る」だけでは成績は伸びない納得理由3つ

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(3)結果につながる教材

テストには試験範囲があります。ほとんどのケースでは学校で使用している教科書、問題集、授業プリントなどの教材から試験が作られます。逆に言えば、市販の問題集をいくらやっても点数は伸びないということになります。そのような教材は、学校の教材がマスターできた後に時間が余ったら行うものであって、それを疎かにして、教科書準拠ではない市販の問題集や学校の授業とはかけ離れた教材ばかりやっていても学校のテストの点数にはつながりにくいものです。

努力が報われる具体的方法を知る

以上、3つの条件についてお伝えしてきましたが、これらを直接子どもに伝えたいと親は思うかもしれません。もちろん伝えてもらってもいいのですが、子どもは親からの勉強に関する提案やアドバイスを受け入れないことが少なくありません。つい親はやらせようとして上から目線になってしまったり、指示・命令・脅迫・説得モードで言ってしまったりすることがあるからです。

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親のアドバイスによって成功したら、その成果は親の手柄になり、自分の努力の結果ではないと思う子もいるぐらいですから、親子関係では勉強に関して面倒なところがあります。ですから「中学生以上の場合、子どもの勉強には親は介入しないように」と筆者はよくお伝えしていますが、それでは親のイライラやモヤモヤはいつまでも解消することがないかもしれません。そのため、(1)勉強に対するモチベーションを実践された後に、(2)成果を出す勉強法と(3)結果につながる教材を伝聞形(〜らしいよ)と伝えてみてください。第三者の話として伝えると子どもの心に響くかもしれません。

繰り返しになりますが、筆者の経験上どのような子どもたちも自分を伸ばしたいという「希望」を持っていると感じています。その希望が前面に出てくるためには、努力が報われる具体的方法を知る必要があります。
以上、参考になれば幸いです。

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石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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