「高得点を取る子」がひた隠す"秘密の勉強法" 「頑張る」だけでは成績は伸びない納得理由3つ

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親や先生から、「次はどうするんだ!」と言われると、その後のやりとりの面倒さを避けるために子どもはとりあえず「頑張る」という言葉を使って早く切り上げる傾向にあります。その言葉を真に受け、「頑張ると言ったよね!」と子どもを問い詰める大人もこれまでたくさん見てきました。

一方で子どもが本気で「頑張る」と言っていたとしても、一時的なその場の気分の高揚によって発言していることが少なくありません。その気持ちが持続することはないため、実質的には頑張っていない状態になるわけです。

このように、子どもが親や先生から問い詰められて“言わされた”「頑張る」という言葉はあてになりません。しかしこれは、子ども側に問題があるという意味ではありません。

さて、ここからが本論です。

勉強で成果を出す子たちはココが違う

勉強で成果を出す子たちは、頑張るという言葉を発言するよりも、次の共通した3つのことをやっています。それを知らないと、親は子どもを頑張らせればいいと勘違いをしてしまうことになります。

そこで、今回ご相談くださった小倉さんには、「子どもが自ら勉強するようになり、結果も出していく」ために必要な3つの条件についてお伝えします。ちなみに勉強の成果は次の「3つがすべて揃ったとき」に出ます。どれが欠けてもうまくいきません。

(1)勉強に対するモチベーション(やる気)
(2)成果を出す勉強法(勉強のやり方を知る)
(3)結果につながる教材(何を使って勉強するのか)

(1)勉強に対するモチベーション

この1つ目が最も難しいと思うかもしれません。確かに「やる気」と言われるこの要件をクリアしないといくら勉強しても伸び幅は小さくなります。これまで筆者は5000人以上の中学生の指導を直接行ってきましたが、その中で自分を伸ばしたくないと思っている生徒に1人も出会ったことがありません。つまり、全員が自分を伸ばしたいと思っていました。不登校の子たちともたくさん話をしました。彼らも自分を伸ばしたいと思っています。では、なぜやる気が起こらないのでしょうか。

それは「希望」がないからです。「目の前の勉強1つやったところで何になるのか?」「やったところで自分が成長しているという実感はまったくない」「意味がないことをいくらやっても時間の無駄」と思ってしまうわけです。こうなったら、希望ではなく絶望しかありません。しかし話をすると、子どもたちの心の奥には希望があることがわかります。それを引き出せばいいのです。

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