わずか2年で「6割値上げ」名物ラーメン店主の激白 インボイスも影響、消費税抜きで1000円の壁超え

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その中で、国内の博多豚骨ラーメンはまだまだ安く、「1000円の壁」を超えるどころの話ではない。

「一蘭」の都心の店でもラーメンは980円、「博多一風堂」の都心の店の「赤丸新味」も980円となっている。驚いたところでは、高円寺の人気店「ラーメン 健太」がラーメン1杯1000円となったが、替え玉が無料となっているので、純粋な1000円オーバーとは言えない。

現地博多に食べに行くと、豚骨ラーメンはやはりまだまだ安い。かつての調査ではあるが、「ラーメン1杯に払える値段」は福岡県は全国45位とかなり低い。風土的にも博多豚骨ラーメンの値段が上がりにくかったと言えるだろう。

高田馬場の「博多ラーメン でぶちゃん」(筆者撮影)

そんな動きの中で、東京・高田馬場にある「博多ラーメン でぶちゃん」が今年12月1日から博多ラーメンを1100円に値上げした。

約2年で「690円」が12月から「1100円」に

「でぶちゃん」は都内でも人気の豚骨ラーメン店。店主の甲斐康太さんのX(旧Twitter)上での歯に衣着せぬ“ご意見番”的なポストでもおなじみだが、甲斐さんの紡ぐ豚骨ラーメンのクオリティは都内でもトップレベルだ。

筆者が初めて「でぶちゃん」を訪れたのが2021年3月。

このときは博多ラーメンが690円で、なんとランチタイムは替え玉が無料だった。これほどまでのクオリティの豚骨ラーメンがこの価格であることに驚いた記憶しかない。

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