新NISAで腹落ちできる「絶対的に正しい運用方法」 複数の投資信託は不要、「たった1本」で十分だ

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運用に関わる「6つのポイント」とは?

口座開設の手続きなど、新NISAの運用以外の諸制度については、金融庁のホームページや数多ある解説本などを見てほしい。

筆者の見るところ、「運用方法」に関わる新NISAの制度上の特色は(1)運用益非課税(2)年間投資枠360万円(3)生涯投資枠1800万円(4)随時解約可能(5)投資枠復活(6)投資期間無期限、の6つだ。以下、順に見ていこう。

(1)運用益非課税

新NISA口座内の運用益が非課税になる。仮に投資の期待リターンを年率5%とすると、ざっくり年率1%程度、課税口座よりも有利だと考えられる。

これが新NISA制度の根幹である。この口座の「中」で運用すると、通常の、課税される口座(証券会社の特定口座など)で行われる運用益に対する課税を回避できる。NISAは投資の対象そのものではなく、投資対象を中に入れておくと有利な「器」のようなものだと理解するといい。

この器の有利さの程度は、運用がどれくらいうまくいくかによるが、株式投資のリスク・プレミアムを5%とした場合、無リスク金利+5%のリターンにかかる約20%の税金が免除されるのだから、利回りで考えて年率1%くらいと思っておくといいだろう。今後、日本でも金利が上昇するとさらに大きくなると考えることもできる。

運用の利回りで年率1%は大きい! 利用しないと損だ。このルールから導き出すことのできる原則は、大まかにはNISAは「大きく、早く」使えということになる。リスク資産に投資するのにNISAを使わずに、特定口座などを使っているとするともったいない。

また、積み立て投資を始めるにしても、NISAを大きく使うべきだ。

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