成田修造「一家破産→成功」は"運の公式"のおかげ 成功確率1%を99%に上げる考え方とは?

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まとめると、

自分の強みを知ったうえで(①自己理解)、その強みを発揮できる目標を設定する(②目標設定)。そして、ゴールを目指して行動を起こす。思いどおりにいかなくても、あきらめない。やると決めたら、全力で取り組む。失敗してもくじけず、すぐ次に生かす。「行動 → 振り返り」を繰り返す。試行錯誤(③)を続ける

ことで、着実に運が近づいてくるのです。

1%の成功確率を99%に上げる方法

ビジネスでは、成功確率1%のことも、99%まで上げることができる──。これは言葉遊びなどではなく、数学上の真理です。

この式を教えてくれたのは、バイオベンチャー企業「株式会社ユーグレナ」創業者の出雲充さんです。僕が出あったのは大学時代。当時は誰ひとりとして注目していなかったミドリムシの活用に命がけで挑戦し続ける姿を目の当たりにし、誰よりも勇気をもらった方です。

「成功確率1%の賭けごとも、100回やれば6割の確率で当たるんだよ。459回やれば99%の確率で当たるんだよ。失敗とか、459回やってから言え」

そう出雲さんに叱咤激励されたのでした。

確率論的に考えても、行動の量を増やせば、成功に近づくのは明らかです。

一方で、もし1%の成功確率を2%、3%に高めていければ、行動の量、回数、時間を少なくできます。459回もクジを引かなくても「当たり」を出すことができます。

運の公式
(出所:『逆張り思考』)

その成功確率を高める方法がフィードバック、つまり問題点の解決策の明確化を積み重ねることです。

『逆張り思考 戦わずに圧倒的に勝つ人生戦略』(KADOKAWA)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

フィードバックのサイクルを回して成功確率を高める。失敗するたびに「なぜ失敗したのか?」を検証し、次につなげる。失敗からの学びを積み重ねることで、成功確率は上げることができます。

逆に言うと、これまでと同じやり方、考え方を続けているかぎり、今と同じ結果しか得られません。成功確率を上げるためには、「目標設定 → 行動 → 振り返り」をできるだけ高速で繰り返していくことがカギを握るのです。

ぼくは経験的に、「フィードバックを重ねていくと、3、4回挑戦すれば、必ず1回は成功する」

と実感しています。そんな方法についても著書や講演会、Xなどでこれからも発信していきたいと思っています。ぜひ試してみてください。

成田 修造 起業家、エンジェル投資家

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なりた しゅうぞう / Shuzo Narita

14歳で父親が失踪し、その後、母親が脳出血で倒れ、破産する。そうした中で慶應義塾大学在学中よりアスタミューゼ(株)に参画。その後、(株)アトコレを設立し、代表取締役社長に就任。2012年より(株)クラウドワークスに参画し、大学4年生で執行役員になり、創業わずか3年目で上場を果たす。上場後は取締役副社長兼COOとして全事業を統括し、2022年には取締役執行役員兼CINOとして新規事業開発や投資に携わる。2023年、同社を卒業後、複数の社外取締役などに就きながら起業等新たな挑戦を開始。

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