就活は大企業より「優良な中小企業」を狙え! 身近な情報の中に運命の企業がある

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書籍では、弊社が年1回発行している 『就職四季報 優良・中堅企業版』がお勧め。最新の2016年版には4469社の情報が掲載されています。中堅企業の定義はいろいろですが、売上高1000億円を下回る企業の中から厳選した4469社です。

注目の1959社は業界ごとに、それ以外の2510社は地域ごとに掲載されています。U・Iターン就職を希望する就活生や地方在住の就活生にも便利な構成になっています。

『就職四季報 優良・中堅企業版』のページを見ると左上に業界が記されています。学生は中堅・中小企業の名前をよく知らないでしょうから、業界を絞ってから企業を探すと効率的です。

大企業=上場企業ではない

また、上場区分に注目して下さい。大企業=上場企業ではありませんし、中小企業=非上場企業でもありません。大企業か中小企業かというのは規模の問題であって、上場の有無とは関係ありません。上場しているならば、中小企業であっても上場審査基準をクリアした企業です。規模は大きくなくても優良企業である可能性があります。誌面上で「株式公開いずれしたい」と回答している企業は上場に向けて体制を徐々に整えているので、将来性の高い企業です。

今年は採用スケジュールが後ろ倒しになりましたが、早い段階から内定を出す企業は多く、5月1日時点での内定率は20.7%に達します(リクルートキャリア調べ)。複数の内定を持つ学生もいるので、焦りを感じる学生は少なくないようです。

しかし、友人の状況を気にしても何も始まりません。日本には新卒採用に積極的な優良中小企業がたくさんあります。今回紹介した方法でじっくりと自分に合った企業を見つけて下さい。

田宮 寛之 経済ジャーナリスト、東洋経済新報社記者・編集委員

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たみや ひろゆき / Hiroyuki Tamiya

明治大学講師(学部間共通総合講座)、拓殖大学客員教授(商学部・政経学部)。東京都出身。明治大学経営学部卒業後、日経ラジオ社、米国ウィスコンシン州ワパン高校教員を経て1993年東洋経済新報社に入社。企業情報部や金融証券部、名古屋支社で記者として活動した後、『週刊東洋経済』編集部デスクに。2007年、株式雑誌『オール投資』編集長就任。2009年就職・採用・人事情報を配信する「東洋経済HRオンライン」を立ち上げ編集長となる。取材してきた業界は自動車、生保、損保、証券、食品、住宅、百貨店、スーパー、コンビニエンスストア、外食、化学など。2014年「就職四季報プラスワン」編集長を兼務。2016年から現職

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