ソニーの今期は震災による部品不足が足かせ、テレビ改善も厳しく会社計画営業益は未達懸念

ソニーの今期は震災による部品不足が足かせ、テレビ改善も厳しく会社計画営業益は未達懸念

ソニーの今2012年3月期は、東日本大震災に伴うサプライチェーンの問題が業績に大きく影響しそうだ。会社側は売上高が前期比4.4%増の7兆5000億円、営業利益は同0.1%増の2000億円を計画している。これに対し、「東洋経済オンライン」は、売上高、営業利益とも下振れる可能性があると予想する。

会社は、震災に伴う部品不足で売上高4400億円、営業利益1500億円のマイナス要因を計画に織り込んでいる。このうち、カメラが4~9月、半導体は4~12月、テレビは7~12月にかけて影響が出てくるという。営業利益ベースでは、7割が上期(11年4~9月期)に集中することになりそうで、特に利益率の高いカメラの影響が大きいもようだ。

こうしたマイナス要因を補うのが、構造改革費用420億円の減少と、イメージセンサなどの半導体、テレビ、パソコンの販売増、というのがソニーの説明だ。確かに、イメージセンサは前11年3月期同様にスマートフォン向けに採用が急増しており、今期も伸びが期待できる。だが、テレビについては不確定要素が多い。前期は2240万台売り上げたにもかかわらず750億円の赤字で、前々期よりも採算が悪化。今期は前期比12%増の2700万台を目指しているが、黒字化は難しそうだ。

「サプライチェーンの影響がなければ、テレビ事業は今期は黒字化の道筋が見えていた」(加藤優CFO)と説明するが、そもそもの前提が楽観的だろう。今期はODM(設計・製造委託)比率を1~2割引き上げて(前期は50%程度)、固定費削減をいっそう追求するという。パネル調達も、高付加価値品については韓国サムスン電子やシャープとの合弁会社から調達するが、価格訴求品はそれ以外から調達する。並行してテレビの高付加価値品比率を増やしてプロダクトミックスを改善させる、との計画だ。だが、テレビ価格は下落が続いており、技術的な付加価値もつけにくい。大幅に赤字を縮小できるとは思えない。

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