ミシュランが誇る低燃費性能高級タイヤの実力 脱炭素と循環型経済への対応も求められる

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続いて、電気自動車である日産「サクラ」でウェットのハンドリング路での試乗だ。ここではミシュランのスタンダードタイヤ「エナジーセイバー4(転がり抵抗係数:A、ウェットグリップ性能:C)」とeプライマシーの相対比較となる。サイズは上級グレードにOP設定される165/55R15である。

サクラは床下にバッテリーを搭載するため安定感ある走りが特徴。eプライマシーを履くとトレッドが広がったかのような安定感でその魅力がより高まる(写真:ミシュラン)

まずはeプライマシー(サクラ用のサイズは転がり抵抗係数:AA、ウェットグリップ性能:C)からだ。車両重量が軽い(1070~1080㎏)ので、冒頭のクラウン(スポーツ)ほどオンザレール感はないものの、フロントタイヤにシッカリと荷重を乗せる走りを意識すればグリップは十分以上、サクラは床下にバッテリーを搭載するのでハイトワゴンながらそれを感じさせない安定感ある走りが特徴だが、eプライマシーを履くとトレッドが広がったかのような安定感でその魅力がより高まる。

試しにオーバースピード気味にコーナーに進入してみたが、滑り出した時の挙動変化もマイルドなのでドキッとする事はなく、冷静にコントロールが可能である(もちろん瞬時にVDCが介入するのでご安心を)。

スタンダートとプレミアムコンフォートの違い

続いて、エナジーセイバー4だ。正直言うとウェット路面での印象はeプライマシーとほぼ同じ(厳密に言うとちょっとタイヤが硬い印象)だが、逆を言えば転がり抵抗が良いeプライマシーが優秀である事を意味する。それより外部から伝わるゴロゴロ、ザラザラといった雑味成分の少なさ(=快適性)とロードノイズ(=静粛性)の違いが大きく、eプライマシーがプレミアムコンフォートタイヤであることを実感。

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