宇宙船実現のカギを握るのは「帆」だった

<動画>民間団体が宇宙空間で展開実験へ

ナレーションは英語で本文が日本語訳です(音量にご注意ください)

普通の広さのワンルームマンションと同じくらいの面積があり、髪の毛の太さと同じくらいの厚さの帆を、食パン1斤よりも小さい箱から展開することができるだろうか。答えはイエスだ。

それを宇宙空間に上昇した後に行うことが可能だろうか。それも、おそらく可能だ。

惑星協会のチームは5月20日、フロリダのケープカナベラルからアトラス5ロケットで、彼らの小さな「CubeSat」を打ち上げる。軌道に乗った時に、帆を拡げる実験を行う。

太陽光を風のように帆に受ければ、船は進む

宇宙船のカギを握るのは、この帆だ

このプロジェクトは。「Lightsail」(軽い帆)と呼ばれ、小さな宇宙船が太陽光をエネルギー源として太陽系全体を航行できるかどうかをテストするため、市民が出資して行う実験である。

惑星協会の最高経営責任者(CEO)であるビル・ナイ氏は光による飛行の概念を説明すると、変な目で見られると言う。「最初は信じられないと思われるかもしれませんが、太陽光には質量がないにもかかわらず、推進力があることは真実です。光子には質量はありませんが、物体に当たると、推進力を伝えるのです。えっ冗談を言っているのかって? そんなことはありません。でも、ごく小さな推進力です。それにもかかわらず、帆の大きさが十分に大きく、質量が十分に小さければ、バスであろうが、宇宙船であろうが、押し進めることができるのです」。

その推進力は信じられないほど小さいが、一定のものだ。また、太陽の推進力をキャッチするのに十分な大きさの帆を展開することができて、あなたの宇宙船が重くなければ、時間をかけて勢いを増し、太陽系の端まで、そしてそれを超えて、旅することができるかもしれない。

しかし、ここで問題となるのは、反射するマイラーでできた本当に大きく、非常に薄い帆が必要になるということだ。

ナイ氏は述べる。「今回の実験は、テストです。物理学的観点ではなく工学的な観点から、展開できるような帆を手に入れることが必要です。それが、このプロジェクトがうまくいくためのポイントです」

340平方フィートの帆を折りたたみ、靴箱より小さなスペースにそれを納めるのは印象的だ。ロケットで打ち上げられ軌道に乗ったら、その帆を広げる、というのは、非常に難しいことであろう。しかし、今回のテストがうまくいけば、来年には、本格的な太陽セーリングのデモンストレーションへの道が開ける。

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