官邸ドローン、"オモチャ"相手に騒ぎすぎ

むやみに規制を強化する必要はない

警備当局は2週間も、屋上にあるドローンの存在に気が付かなかった(写真:ロイター/アフロ)

放射性の物質を搭載したドローンが、首相官邸の屋上に「着弾命中」したという今回の事件、犯人の自首という形で早期に解決したのは何よりだが、いくつかの問題点が浮かび上がっているので、それを指摘したい。

まず、首相官邸という、国家の枢要部の警備の問題だ。

なぜ2週間も発見できなかった?

首相官邸にドローンが命中してから2週間もの間、発見されなかったというのは、警備当局にとって極めて間の抜けた話である。これまでも、フランスでの原発施設上空でのドローンの目撃、アメリカではホワイトハウス敷地内への不時着事件、お隣北京でも、外国人が飛ばしたドローンが、政権の中枢である中南海を撮影するというハプニングもあった。警備当局は、当然日本でも類似の事件が発生することを想定しなければならなかった。

そして、公安当局の失態も指摘したい。犯人とされる人物は、自らブログを公開し、いささか過激な反原発論を展開していたようだが、幸か不幸か、自首するまで、そのブログは、ほとんど読まれることはなかった様子である。

しかし、閲覧者は少なくても、検索エンジンに掛ければ、どんなマイナーなサイトでも検索に引っ掛かるのが現代のインターネット社会である。市民運動というものは、ややもすれば、過激な行動を煽る傾向にある。公安当局は当然、ウェブサイトにも目を光らせ、要注意人物をそれなりにリストアップしているものと思っていたが、残念ながら今回、自首するまで、犯人の正体は解らなかった。事態が起こる前に防ぐことをモットーとする公安捜査の失敗であると言わざるを得ない(ただし4月26日時点の最新情報では、犯人は、ブログは書いてはいたものの、事件発覚まで非公開だったのでは?との疑問も提示されている)。

官邸の反応などを見る限り、2週間も不審物を発見できなかったことへの反省より、「ドローンは危険なので規制せよ」という反応が目立つ。しかし、ドローンは本当に危険なのだろうか。

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