絶好調!ホンダ「S660」に見えた唯一の課題 スポーツカーは「誰が」操るクルマなのか

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納車が10カ月先という異例の人気ぶり

ホンダが放った新型の軽スポーツカー「S660」。多方面でニュースとなって久しい。軽自動車の常識からすると高価な車両本体「198万円~」という価格設定ながら、月間販売目標である800台を大きく上回るセールスを記録中で、今から注文を入れたとしても納車は2016年3月以降という人気を誇っている。

S660は26歳の椋本氏が責任者となって開発が進められた

かつてホンダが販売していた軽スポーツカー「ビート」というモデルがあった。「S660はビートの焼き直しだ」との声もあるが、S660の開発責任者である椋本陵氏以下、開発陣は「ビートはホンダが誇るすばらしいクルマの1台ながら、S660を開発するにあたっては特別な意識はしなかった」ときっぱり口をそろえる。

とはいえ、軽自動車のスポーツカー、さらにオープンモデルであることからわれわれユーザーからすれば“再来”というレッテルを貼りたくもなる。

それを覆す確かなルーツがある。今から約52年前の1963年10月に登場したホンダのスポーツカー「S500」だ。「S500」はホンダ初の普通乗用車(初の4輪車は商用トラック「T360」)であり、同社の本格的な4輪事業を記念する特別なクルマだった。

次ページ生産されなかった「S360」
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