日本人女性唯一の公認サファリガイド誕生の裏側 太田ゆかさん「生涯サバンナで働きたい」
お金を稼ぐための仕事ならば、日本で一般企業に就職した方がずっと、金銭的には豊かになれていたでしょう。
「働く」ことはやりたいことを形にするための手段。その意味で言えば、南アフリカでサファリガイドをする道に進んだのは、最高の選択でした。
今は、できることなら「生涯サバンナで働き続けたい」と思っているくらいです。
私の場合は、興味のあった「動物を守る」ことに自分ならどう貢献することができるのか、知ることから始めました。
ボランティアやインターンなどさまざまな動物に関する活動に参加することで、考えうる選択肢を増やしていったんです。
そんな中で「これしかない」と思えるやりたい仕事に「偶然」出会えた。
あの時の行動量が、今の私をかたちづくっています。
「これがダメでも最悪プランBがある」と思える何かは、今も常に心のうちに持つようにしています。
自分らしく働ける仕事や、自分に向いている仕事は、自分の経験の中からしか出会えません。
「やらない後悔よりやって後悔」という言葉があるように、少しでも興味があることにはとりあえずチャレンジしてみる。
あれもこれも試してみるのは少し遠回りに見えるかもしれないけれど、ずっと頭の中で考えていても道は開けません。
行動をたくさん重ねて、自分がそれをどう感じるか。一つ一つの経験を重ねていく中で、「これだ」と思える働き方や生き方を選んでいけばいいのかな、と思います。
1995年生まれ。南アフリカ政府公認サファリガイド。立教大学在学中に、南アフリカのサファリガイド訓練学校に留学し、資格を取得。2016年からガイドとして活動し、野生動物の保護活動にも取り組んでいる ■Instagram
(取材・文/井上茉優)