混迷「小僧寿し」、これだけある再生への難題

ついに経理・決算担当者までいなくなった!?

小僧寿しは不採算店舗の撤退を進めると同時に、ラーメン店への業態転換も進めている

持ち帰りずしの老舗「小僧寿し」が3月31日に公表したリリースに、衝撃的な文言が書かれていた。「適切な経理・決算業務のために必要かつ十分な専門知識を有した社内の人材が不足している」――。

このリリースは、2014年度の内部統制報告書において「開示すべき重要な不備」があったために公表したもの。ほかにも「フランチャイズに係る債権・債務の計上において、(中略)担当者退職の際の引継ぎ漏れや財務経理部員の人員不足に起因して、(中略)適正なプロセスに則った処理が行われていないことが判明した」としている。

専門要員の不足による内部統制の不備は、ほかにも例がないわけではない。すでに小僧寿しは1月に要員を1人採用しており、さらに5月入社を念頭に1~2人の採用活動を実施中だという。ただ、同社に関してここ数年、芳しくないニュースが目立っていたこともあり、投資家や外食業界関係者の中には「大丈夫か」と思った向きもあるようだ。

経営陣がコロコロと入れ替わる

1980年代に直営、FC加盟店を合わせて店舗数が2000を超え、1990年代前半には営業利益で8億円前後を稼ぎ出していた小僧寿し。だが、2000年代に入ると、回転ずしチェーンの台頭や、すし販売に力を入れ始めたスーパーに押され、赤字体質に陥ってしまった。

2006年からはファミレス大手のすかいらーくの子会社となり再建を目指したが、すかいらーく自体が経営不振となり、小僧寿しの支援にまで手が回らなくなってしまう。揚げ句の果てに、すかいらーくがファンドの傘下に入ると、相乗効果がないとして2012年に売却された。

この時に同社を引き受けたのが、通信関連のサービスを手掛けるインボイスの創業者、木村育生氏だった。社長として陣頭指揮を執った木村氏は「売り上げを伸ばせば、利益は黒字化する」として宣伝広告費を投入し、安売り路線で攻勢をかけた。

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